宇宙の法則にしたがって愛活してみた

宇宙の法則にしたがって愛活をしてみたことの報告

The last night

二人の22歳に揺れているこんな私を
10年間見守ってくれているTさんという存在がいる


私が繰り広げる複数恋愛
私は愛を込めて愛活と呼んでいるこのライフスタイル


Tさんがいなかったら
私はここまで自由に生きてはこられなかった


ある雨降りの
肌寒い夜


本命22歳と密会の夜


相変わらずこちらの気も知らず
風俗の話や
昔の女の話など
聞きたくもない話をする彼に
またも寂しさを感じつつ


私はお姉さんだからと
心の寂しさを隠し
笑顔で聞き


乾いた笑いと
笑顔を彼に見せた


ほどほどに会話を楽しみ
もう眠いなぁ
なんて言いながら
とベッドへ倒れ込み
彼を誘う


若い身体を引き寄せ
飲まれるように
性感を絡ませ
刺激し合った


そんな中


一瞬聞いたことのある
違和感のある音を聞いた


彼は
自分のをめいいっぱい口に含み
尽くしている私の姿を
携帯で撮影していたのだ


最後まで知らないフリをした
撮影されているなんて知らないフリを


ことを終え
肩に手を回し抱きついて
耳元でそっと言った


『さっき撮影したでしょ』


本命22歳は
なんてことのない声のトーンで


『あ、うん』


私『その動画どうするの?』
彼『どうもしないよ』
私『なら、私にも送って』
彼『・・・うん』


そう言って送ってもらったが
プレイを撮影したことがないなんて
そんなこと言うほどウブではない
何度も経験がある


なのに
彼に噛みつきたい私にとって
最高にいいネタであったのかもしれない


これを機に
縁を切る
純粋なフリをして


断りもなく撮影するだなんて
怖いよ
ひどいよ


そんな顔をして
彼を二人の終着駅へと誘い込む


純粋な顔をした悪魔が
彼の手を取り誘導する


ホテル代を清算し帰宅した後
どうしようもない虚しさに襲われた
快感に満ちたはずなのに
心は満たされていない
それを証明するかのように
どうしようもない孤独感が
私を支配した


誰か私の話を聞いて
抱きしめて
寄り添って


ホントウハ
ワタシ
ツヨクナイノ


思わず電話した先は
10年間私に寄り添い続けてくれる
Tさんでした


全ての事情を知る彼は
声のトーンを何一つ変えず
肯定も否定もせず
咳をきったように話し出す私を
うんうん、と
ただただ受け入れてくれた


いつもありがとう


全力で恋をし
様々な経験をするように、と
全力で応援し支えてくれるTさん


あなたがいなかったら
私は生きてこられなかった


深夜1時


一つの恋愛が終着駅へ到着したと同時に
始発してから今もなお
10年進み続けているTさんとの愛


深く噛み締め
幸せな自分を抱きしめるように
眠りについた


そして
本命22歳からの連絡も
途絶えた


お互いに
何かを察したかのように